
>カール・モンドナッツ博士
女性研究員チーフ「博士、お手紙が来ております。」
何だろうか。この封蝋はリアリム教団からか。
食物支援ならいつもながら世話になっておるが…。
なんだと…。過去に戻る方法だと…?
わしの手にかければ不可能なことはないが、なぜこのようなことを…?
過去に戻って歴史を書き換えるとでもいうのか?
いったい何を考えているというのだ…。
アキシーヌの言う通り、とんでもない小僧かもしれん。
拒否して良いかもしれんが、逆に考えて過去に放てばもう戻っては来れまいから、
都合よくこの世界から追放するチャンスかもしれんな。
>リアリム兵同士の雑談
リアリム兵A「なあ、知っているか?」
リアリム兵B「何をだ?」
リアリム兵A「猊下のことだよ。上層の奴らが言っていた。
罪人の裁きを下すと身体から魂が抜けて植物が生えてきたってな。」
リアリム兵B「まじかよ…。」
リアリム兵A「これぞ神の御業だ!とか言っていたらしいがな、正直やばいと思うぜ。」
リアリム兵B「なんでだ?罪人がそれで悪さをしなければ良い事じゃないか。」
リアリム兵A「いやいや、それがな、どうやらその術式を大司教たちに学ばせているようなんだ。
こうなればどうなるか…わかるだろう…?」
リアリム兵B「下手に逆らうことが出来なくなるわけか。」
リアリム兵A「それもあるが、もっと大変なことになると俺は思っているぜ。」
>シャリオン・ヴェルセラム
よくもまあ、あんな出来損ないが教皇に選ばれたものだな。
民衆は当たり前のように奴の口実で洗脳されてやがる。気持ち悪くて見てらんねえぜ。
ジジイの頃がまだよかった。現実を見通して説法する。夢の扉?単なる女神崇拝じゃねーか。
マルトスは仕方なく従っているようだが、俺はごめんだな。
まあ、神殿騎士の仕事で食っていかなきゃいけねーから、やめるわけにはいかねぇけどな。
昔っから邪魔者扱いしてすごい剣幕だったのに、最近やけに顔出してくるから気味がわりぃな。
>魔女アキシーヌ
こうも都合よく覚醒までたどり着けるなんて思わなかったわ。
でも上手くいくことは彼の血統を信じていたから、当然は当然だけれど。
あとは教皇がどういう風に転じるか様子を見るしかないわね。
あの子、生まれにして人道を外れた考えを持っていたから注視しているけれど、
どうしてこうも世紀を揺るがすブラックシープが出来てしまうのだろう。神の悪戯よね。
>龍焔剣フレアブレイド
何年ぶりだろうか。ディアス一族に掲げられたこの気分は。
高揚するぞ。再びこの世界を支配しようではないか。
あの若造は間違いない。初代ディアスの生まれ変わりに。一巡して舞い戻って来たのだ。
アフォーな振りをして本当は野心を抑え隠しているのだろう?
我にはわかるのだよ。煮えたぎる溶岩のごとく。それはいつしか噴火して猛威を奮い起こす。
アキシーヌよ。礼を言うぞ。だが、其方の企みは決して届かぬ。
果てしなき野望はことごとく誘惑を粉塵にするだろう。
>聖茶官フィオラ・リーベと修道女の会話
修道女が大聖堂の中庭で花に水を与えている時のこと。
フィオラ「かわいらしいですわね。」
修道女「あら、茶官様。こんにちは。いつも美味しいお茶を有難うございます。」
フィオラ「いえいえ。些細な事です。単なる私の趣味なだけですから。」
修道女「そんな、だれよりもお詳しくて素晴らしいことだと思います。」
フィオラ「有難うございます。」
修道女「茶官様はいつも大変ですね。いろんな方に振舞われてますから。」
フィオラ「そうでもありませんよ。
私のお茶を楽しんでくださる皆様の笑顔が見たくて伺っておりますから。」
フィオラ「枢機卿様方はお優しい方ばかりですが、お疲れになると気も巡りが悪くなります。
そんな時、私のお茶で心をおだやかになってもらえると、
お役に立てられた気持ちで私も嬉しいのです。」
修道女「それはとても微笑ましいことですね。」
フィオラ「はい。」
フィオラ「そういえばですね、最近少し配合を変えてみたのですよ。
植物科学研究員にすすめられて。より良い心のケアに効くハーブがございまして。
まだ希少なので目上の方々にしかお入れ出来ないのが残念ですけど。」
修道女「とても気になりますね。どんな香りがするのか飲んでみたいです。」
フィオラ「もっと普及できれば、あなたにもおもてなし差し上げますよ。」
修道女「その時は是非。」
>フェニックス新聞記者:フェニックス
新教皇が入れ代わってから早くも一年が過ぎようとしている。
若くして聡明な彼は民衆の苦しみを解くために、ユメノトビラという新たな思想でもって導いた。
何事にも屈せず、負の感情に囚われない強き心の持ち主を求める事。
それがユメノトビラを開くカギとなり、開くことができれば苦しみから解放されるという。
とても聞こえの良い説法ではあるが、世の中にはこれを間違った解釈で飲み込む者がいる。
いわゆる異端者だ。この思想を悪用して詐欺を計らう者もいれば、
間違っていることも自覚できず、危険な行動に走る者もいる。
これが激化し、集団的活動に転ずると宗教紛争になりかねない。
人々の想いは止まりを知らない。
混沌は必ず押し寄せてくるだろう。災難は免れない。
だからこそ私はいち早く事件を突き止め、これらを報道する義務がある。
すべては民の幸せのために。
>皇帝ディアス・アグナリス七世
三種の神器─。揃えば桃源郷の扉は開かれ、願いが叶うか。
アキシーヌは彼を危険視していた。
それは過去の我々のように、世界を征服する野心を持つものだろうか。
もしそうであれば、今頃宣戦布告のたてがみを拝むことになるだろう。しかし何も騒動はない。
むしろ静寂であって情勢が見えてこない。戦争の建前を進めているのだろうか。
初代の過ちから何世紀も代を成し、その恨みはいつの間にか
ティベリウスの慈しみによって癒され解脱されていた。
彼がもし、本当に世界を滅ぼすつもりならば、我々も容赦する事はできない。
だが、彼を抹殺することはできない。偉大なる教皇ティベリウスの築き上げた聖国の精神。
我が身を顧みず、民を救った聖人の残志、今度は私が救う番であると。
>異端審問官セヴェリオ・ヴェルデス
私はこれまでリアリム教の道筋を正しき審判をもって導いてきた。
迷い、裏切り、そして誤解。
それらを真実の眼によって間引き、猊下を魔の手から御守りしてきた。
幾度となる朝と夜を越え、高潔な精神は磨かれ新たな時代へと移り変わった。
ところがそれは混沌へと反転した。外交は無くなり、民は箱の中。
十二枢機卿は次々と謎の死を遂げ、魔科学団体が奇妙な活動を見せる。
明らかに変貌した猊下に皆は疑いもせず、まるで夢を見せつけられているかのように慣れ従う。
もはや彼こそが邪悪、彼こそが疫病をまき散らす病原体。
排除しなければこの国は滅亡してしまうだろう。
私は、私の同士たちの愛で育て上げてきた深緑騎士団と共に、クーデターを起こすつもりだ。
故教皇ティベリウス様の御霊のためにも、命を賭してかからねばならない。
元ある穏やかな木漏れ日を纏えるために…。
